大人ニキビ向けの化粧品を探していると、いろいろな成分名に出会います。
グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、サリチル酸、アゼライン酸……。
ニキビ系スキンケアでよく見かけるこれらの成分は、炎症を防ぐもの、毛穴詰まりに着目したもの、殺菌を目的としたものなど、役割はそれぞれ違います。
さらに40代以上では、ニキビだけでなく乾燥やシミ、色ムラなど肌悩みも複雑になりがち。
ただ”ニキビ用スキンケア”というだけでなく、配合されている成分にも注目して、自分の肌に合うスキンケアを選んでみましょう。
大人ニキビができるのはなぜ?
ニキビは、皮脂や古い角質で毛穴が詰まり、その中でアクネ菌が増えて炎症を起こすことでできます。
基本的な仕組みは10代と変わりませんが、40代以降では次のような要因が重なりやすくなります。
- 更年期前後のホルモンバランスの変化
- 加齢による肌の乾燥やバリア機能の低下
- ストレスや睡眠不足、生活リズムの乱れ
そのため、顔全体は乾燥しているのに、あごやフェイスラインにはニキビができたり。
「ニキビ=皮脂が多い」と考えて洗いすぎると、さらに乾燥して肌状態を悪化させることも。40代以降は、毛穴詰まりや皮脂に対応しつつ、乾燥させすぎないケアが重要。
なお、化粧品や医薬部外品はニキビの予防や肌を整えるためのもの。
赤く腫れたニキビを繰り返す場合や痛みがある場合は、市販薬や皮膚科での治療も選択肢になります。

大人ニキビにおすすめの成分一覧
ニキビ肌向けの化粧品によく使われる成分を、五十音順に紹介します。
アゼライン酸
アゼライン酸は、小麦やライ麦、大麦などの穀物にも含まれている成分。
毛穴の詰まりや皮脂が気になる肌を整える目的で使われ、日本でも近年、ニキビ肌向けの美容液などでよく見かけるようになりました。
実は新しい成分ではなく、海外では1980年代からニキビ治療に使われてきた長い実績があります。
ただし、日本で市販されているアゼライン酸配合化粧品は、海外のニキビ治療薬とは別物。化粧品では「ニキビを治す薬」ではなく、あくまでニキビがちな肌を整えるスキンケアなのでその点は注意。
アラントイン
アラントインは、肌荒れを防ぐ有効成分として医薬部外品に使われています。
ニキビ菌を殺菌するタイプではなく、肌の炎症を防ぎ、すこやかな状態を保つのが主な役割。
ニキビ向けの商品だけでなく、敏感肌向けや乾燥肌向けの薬用スキンケアにもよく使われています。
そのため、皮脂をしっかり落とすタイプのニキビケアより、乾燥や肌荒れも同時に気になる40代以上の大人向きの成分です。
イソプロピルメチルフェノール
長い名前ですが、ニキビ向けの医薬部外品ではよく見かける成分のひとつ。
イソプロピルメチルフェノールは、殺菌を目的とした有効成分です。
ニキビの原因に関わる菌の増殖を抑え、ニキビを防ぐ目的で、洗顔料や化粧水、部分用美容液などに使われています。
商品を見ると、殺菌成分のイソプロピルメチルフェノールと、炎症を防ぐグリチルリチン酸ジカリウムがセットになっていることも多め。
「菌を抑える」と「炎症を防ぐ」という役割で相性抜群なのです。
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)
ニキビ・肌荒れ向けの薬用スキンケアで、よく見かける定番成分。
グリチルリチン酸は、甘草(カンゾウ)という植物に由来する成分。
医薬部外品ではグリチルリチン酸ジカリウムなどの形で、炎症を抑え、肌荒れやニキビを防ぐ有効成分として使われています。
殺菌成分ではなく、炎症を起こしにくい肌状態を保つための成分なので、ニキビ予防だけでなく肌荒れ予防を目的とした商品にも幅広く使われています。
乾燥や敏感さも気になる大人肌にもぴったり。
サリチル酸
サリチル酸は、古い角質をやわらかくし、毛穴の詰まりを防ぐ目的などで使われる成分。
医薬部外品のニキビ向け洗顔料などでは、有効成分として配合されている商品もあります。
ニキビは、毛穴が詰まることから始まります。
そのため、すでに炎症を起こしたニキビだけでなく、その前段階となる毛穴詰まりへ目を向けるのがサリチル酸の特徴。
ですが、40代では乾燥を感じる人も多いため、サリチル酸入りの洗顔料や角質ケアは、使用頻度や肌状態を見ながら取り入れたいところ。
ビタミンC・ビタミンC誘導体
ビタミンC系も、40代以上の大人ニキビでは注目すべき成分のひとつ。
ビタミンC誘導体はひとつの成分名ではなく、壊れやすいビタミンCを化粧品に配合しやすい形にした成分の総称です。
種類によって働きや位置づけは異なりますが、医薬部外品では美白有効成分として、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐものがあります。
実際の大人ニキビ向け商品では、グリチルリチン酸ジカリウムやイソプロピルメチルフェノールなどのニキビ予防成分と、ビタミンC系の成分を組み合わせたものもあります。
つまり、「ニキビを予防しながら、シミ予防もしたい」という40代には相性のいい組み合わせ。
ニキビ跡そのものを治療する成分ではありませんが、ニキビだけでなくシミや色ムラも気になる大人肌にはぴったり。
40代の大人ニキビは「ニキビだけ」でスキンケアを選ばない
ニキビができると、つい「もっと洗ったほうがいい?」「さっぱりした化粧品に変えたほうがいい?」と考えがち。
でも、ニキビがあるからといって「とにかく皮脂を落とさなきゃ!」と思う必要はありません。
特に40代では、ニキビができる部分はべたつくのに、頬や目元は乾燥するということもよくある話。
洗顔はやさしく行い、乾燥する部分にはきちんと保湿を。
ニキビが気になるところだけにニキビ用のスキンケアをプラスし、保湿はいつものスキンケアで行うなどニキビケアと保湿のバランスを考えましょう。
「ノンコメドジェニックテスト済み」もひとつの目印
ニキビ向け化粧品では、「ノンコメドジェニックテスト済み」という表示を見かけることがあります。
コメドとは、毛穴が詰まったニキビの初期段階のこと。
ノンコメドジェニックテストは、その商品がコメドをできにくくするよう配慮されているかを確認する試験です。
ただし、「使っても絶対にニキビができない」という意味ではありません。
成分だけで商品を選び切れないときには、こうした表示もひとつの目安になります。
成分を目印に、40代の肌に合うニキビケアを選ぼう
同じ「ニキビ向け」の化粧品でも、配合されている成分を見ると、できるケアはかなり違うもの。
炎症を防ぎたいならグリチルリチン酸ジカリウムやアラントイン。
殺菌も取り入れたいならイソプロピルメチルフェノール。
毛穴詰まりが気になるならアゼライン酸やサリチル酸。
ニキビ予防と一緒にシミ予防も考えたいなら、ビタミンC系を組み合わせた商品も候補になります。
ただし、同じ成分が入っていても、配合量やほかの成分、処方、使い心地は商品によって違います。
40代では「ニキビに強そうか」だけでなく、乾燥しないか、今使っているスキンケアと組み合わせやすいかまで含めて選んでみてください。
そして、赤く腫れたニキビを何度も繰り返す場合は、化粧品だけで治そうとせず、市販薬や医療も選択肢に。
ニキビを予防するスキンケアと、今あるニキビを治療する方法は、分けて考えることが大切です。
