40代になると、目元や口元、額などのシワが気になり始める人も増えてきます。
シワ向けの化粧品はたくさんありますが、「乾燥による小じわを目立たなくする」ことと、「シワを改善する」ことは実はまったく別の話。
このページでは、医薬部外品として「シワ改善」の効能が認められている有効成分を中心に、それぞれの特徴を紹介します。
乾燥小じわと「シワ改善」は何が違う?
乾燥小じわは、角層の水分不足によって肌表面に細かな線が目立っている状態。
そのため、保湿によって肌をうるおし、乾燥による小じわを目立たなくするケアが基本になります。
化粧品でも、定められた効能評価試験で効果が確認された商品であれば、「乾燥による小ジワを目立たなくする」と表示できます。
一方、年齢や長年の紫外線などが関係するシワでは、乾燥だけでなく、肌のハリを支える真皮のコラーゲンなどの変化も関係します。
こうしたシワそのものに対して「シワを改善する」と表示できるのが、シワ改善の効能を承認された医薬部外品です。
・シワの気になり始めや、細かいシワ
→乾燥小じわケア
・それだけでは変わらないシワ、深いシワ
→「シワ改善」の表示がある医薬部外品
と考えるとわかりやすくなります。
◆乾燥小ジワにおすすめの成分はこちら

なぜ「シワ改善」を謳える有効成分は少ないの?
レチノール、ペプチド、ビタミンCなど、ハリや年齢肌向けの化粧品に使われる成分はたくさんあります。
それでも「シワ改善」を正式に謳える成分が少ないのは、シワに良さそうな成分を配合するだけでは、医薬部外品として「シワを改善する」と表示できないからです。
医薬部外品は、品目ごとに承認が必要です。新しい有効成分や新しい効能を申請する場合には、有効性だけでなく安全性などの資料も求められます。
さらに、新しい有効成分を使った医薬部外品などでは、実際に人の肌で有効性や安全性を確認する試験も必要になります。
つまり、研究段階で「シワに良い可能性がある」とわかっただけでは不十分。実際にシワを改善することを確認し、医薬部外品として承認を受けて初めて「シワ改善」と表示できます。
日本で初めてシワ改善有効成分が承認されたのはなんと2016年。シワ改善化粧品の歴史自体が比較的新しく、現在も承認された有効成分は限られています。
シワ改善におすすめの有効成分一覧
現在、日本の医薬部外品で使われている代表的なシワ改善有効成分には、次の5つがあります。
- ニールワン
- 純粋レチノール
- ナイアシンアミド
- VEP-M
- ライスパワーNo.11+
同じ「シワ改善」でも、成分によってシワへのアプローチや配合されている商品の特徴は異なります。
ニールワン
ニールワンは、POLAが独自に開発したシワ改善有効成分。
2016年、日本で初めて「シワを改善する」医薬部外品有効成分として承認されました。
シワの一因となる「好中球エラスターゼ」という酵素の働きを抑え、真皮成分の分解と生成のバランスを整えることでシワを改善します。
代表的な商品が「リンクルショット メディカル セラム」です。
長年シワそのものを研究して生まれた、シワ改善に特化した有効成分を選びたい人に向いています。
純粋レチノール
純粋レチノールは、資生堂が長年研究してきたシワ改善有効成分です。
2017年に「シワを改善する」効能について承認を受けました。
肌のヒアルロン酸産生を促して水分量を高めるほか、真皮のコラーゲン密度を高めることでシワを改善します。
代表的な商品には「エリクシール レチノパワー リンクルクリーム」があります。
注意したいのは、「レチノール配合化粧品=シワ改善」ではないこと。
一般的なレチノール化粧品にもさまざまな商品がありますが、医薬部外品としてシワ改善を謳える純粋レチノール製品とは区別して考えましょう。
◆純粋レチノール配合のシワ改善医薬部外品

ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、シワ改善有効成分として幅広いメーカーの商品に使用されています。
シワ改善だけでなく、医薬部外品では美白や肌荒れ防止の有効成分として使われることもある、多機能な成分です。
比較的さまざまな価格帯の商品から選びやすく、美容液だけでなく化粧水や乳液、クリームなどにも配合されています。
「シワ改善医薬部外品を初めて使いたい」「顔全体に取り入れやすいものがほしい」という人にも商品を探しやすい成分です。
VEP-M
VEP-Mは、メナードが開発した安定化ビタミンE誘導体で、正式名称は「dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムM」です。
2023年に、新しいシワ改善有効成分として承認されました。
表皮のセラミドやヒアルロン酸の産生に関わり、肌の水分量や柔軟性を高めることでシワを改善します。
さらに、メナードではコラーゲンの分解を抑える働きについても研究されています。
代表的な商品は「薬用ラインズリセット」です。
シワ改善に加えて、美白や肌荒れ防止も承認効能に持つ商品があるのも特徴です。
ライスパワーNo.11+
ライスパワーNo.11+は、お米を発酵・熟成して作られるライスパワーエキスから生まれた有効成分です。
最大の特徴は、「肌の水分保持能改善」と「シワ改善」の2つの効能が認められていること。
セラミドなどの産生を促して肌自身が水分を保つ力を改善するとともに、表皮・基底膜・真皮へ働きかけてシワを改善します。
代表的な商品には「ONE BY KOSÉ セラム シールド」や「ザ リンクレス W」などがあります。
乾燥が強く、「うるおい不足もシワも両方気になる」という大人肌には注目したい有効成分です。
「シワ改善」と書いてある医薬部外品を選ぶのが一番わかりやすい
成分名だけを覚えるのが難しい場合は、商品パッケージや公式サイトで「シワを改善する」という効能が記載されている医薬部外品かどうかを確認するのが簡単です。
「ハリを与える」「弾力のある肌へ」「年齢肌ケア」と書かれた高価な化粧品でも、必ずしもシワ改善医薬部外品とは限りません。
反対に、価格がそれほど高くなくても、シワ改善有効成分を配合して承認を受けた医薬部外品はあります。
ブランドや価格ではなく、「何を改善したいのか」と、その商品にどこまでの効能が認められているのかを確認して選びましょう。
シワを「なくしたい」なら医療も別の選択肢
医薬部外品で認められているのは、あくまで「シワを改善する」という効能です。
深く刻まれたシワを完全になくすことや、すべてのシワを解消することまで保証されているわけではありません。
すでに目立つシワをより積極的に治療したい場合は、美容皮膚科や美容クリニックで行われる治療も別の選択肢になります。
毎日のスキンケアで改善を目指すならシワ改善医薬部外品、より積極的な治療を求めるなら医療。
自分がどこまでの変化を求めているのかによって、選ぶ方法を分けて考えてみましょう。

